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ぬらりくおと秘密の部屋≪予告編≫

 ぬら孫 リクつらss。

 リクオ誕生日話の続編で、バレンタイン話の予告編です。
 バレンタイン話を読んでやろうと思ってくださった方は、必ず、こちらを先にお読みください。
 その上で、自己判断で、本編を読むかを決めてください。

 では、以下に、予告編を詰めておきます!

「拙僧は、定番の黒が1番かと思いますぞ!黒という禁欲的な色だからこそ齎される逆説的なエロスが、今も昔も男たちを魅了して止まず、だからこそ黒が定番で王道なのです!」
「・・・・・」
「落ち着け、黒田坊。お前の主張はわかるよ。定番の黒は、定番になるだけあって確かに素晴らしい。だけどね、その素晴らしさを理解しつつも、ボクは白を選びたい」
「何故にっ!?」
「・・・・・」
「白・・・・視覚的な圧迫感も華美さも無く、ただただどこまでも清い色。その清楚な儚さに、ボクはもうずっと魅了され続けている。白い肌に黒が映えることは、ボクも認める。だが、黒は強過る。全てを飲み込む盤石の黒に比べたら、白は頼り無くて、汚されてしまいそうな不安がある。けどね、そこが白の魅力だとボクは思うんだ!初雪が積もった早朝、まだ誰の足跡もついてない一面のまっさらな白を見て、その清らかな佇まいに感動し、同時に、征服欲を駆り立てられたことはないかい?欲望の赴くままに雪に自らの痕を刻み、達成感を覚えたことは?」
「そ、それは・・・・」
「・・・・・」
「あのね、ボクはちゃんとわかっているよ。しんしんと降り積もる雪は、ちっぽけな足跡などすぐに隠してしまって、ボクが成した征服など仮初めのモノで、結局、何物にも侵されぬ純白の清廉さを見せつけられる。そうだよ。ボクらは、真の意味で、白を制することも穢すことも出来ないんだ。白は儚くて、でも毅いから。だけど、・・・・ううん、だからこそ、純白の穢れなさにボクラは駆り立てられる。いつか自分の色に染めてやりたくて、消えぬほどに痕を刻みこんでやりたくて。・・・・・そして、そんなふうに蹂躙しながらも、この儚さを守りたい、と強く思うんだ。祈るように、強く。この愚かさ、矛盾、そして祈り・・・・それが、男って生き物の業じゃないかな?」
「わっ、若っ!」
「・・・・・」


 黒田坊が、この分野においてはまだまだ若輩者だと内心侮っていたリクオの深い意見を聞いて、我らの小さき若君は一人前の男に成長なされたのだ、と胸に込み上げてきた感慨そのままに瞳を潤ませている。
 容貌にまだ幼さを残した昼姿のリクオは、だがしかし、幼子には持ち得ぬ毅い光を瞳に浮かべて、己の成長を認めてくれた黒田坊に向かって、力強く頷いた。
 その隣で焼酎お湯割りを煽りながら、鴆は、こう思っている。
 あー、帰りたい。


「拙僧は己の好みを翻しは致しませんが、ですがしかし、若の主張にも理を認めます。なるほど、白の儚さは善きモノであるし、今後長く連れ添うのであれば、今から黒を選ばずとも良いでしょう。最初は白から始めるのがよろしかと思います」
「わかってくれて嬉しいよ、黒田坊。というわけで、鴆君」
「何が『というわけで』だあぁぁ~っ!」


 焼酎お湯割りを飲み干した鴆は、とうとう我慢できなくなって、空になったグラスをリクオに向かって投げつけた。
 だが、人間としてはまだ中学生でありながらも、千年の大妖鵺を制してこの日の本の国の闇を統べる王となったリクオは、昼姿であろうとも易々とグラスをキャッチして、にっこり笑う。


「あのね、ボク、飲ませた直後に30分ぐらいは強い眠りに落ちて、目が醒めた後は数時間身体が痺れていて動かない、ていう薬が欲しいんだ。後遺症は無し。痺れて動かなくても、感覚は鈍らなくて、会話が出来ると嬉しいなぁ。ね、奴良組の頼れる薬師の鴆君なら、そんな薬作れるよね?」
「若、着替えの際に眠らせるのはわかるのですが、痺れさせる必要はあるのですか?」
「う~ん、ボクも頭の中でシミュレーションしてみたんだけど、前回の裸エプロンの時は畏れの世界でのルールとして課したから強制力があったけど、普通の状況だと、パニックになったつららが、いっそ全裸の方がマシ、とか思って脱いじゃう可能性があると思うんだよね。ボクは着衣を楽しみたいのにさ」
「なるほど。だからこその痺れ、というわけですな」
「うん。というわけで、よろしく頼むよ鴆君!」
「『というわけで』じゃねえぇぇ~っ!てめぇら、何考えてやがんだっ!」


 投げる物が無くなった鴆は、興奮したあまり血を吐きながら立ち上がって、色ボケ主従にツッコんだ。
 血を吐いたせいで立ちあがった瞬間に頭がくらっとしたが、それでも、ツッコまずにはいられない。
 だって、こいつらは・・・・・・


「『何』って、バレンタインにはつららにバニーガールの恰好をさせたいなぁ、という話」 


 少女めいた幼さを残した容貌なのに、リクオの瞳は欲望でギラついていた。
 鴆は、貧血以外の理由で頭がくらくらしてきて、力なく呟く。


「どうしてそうなった・・・・?」
「えーとね、バレンタインは毎年つららからチョコをもらってるけど今年はもう恋人なんだしスペシャルなプレゼントが欲しいなぁ→具体的に言うと『私を食べてくださいv』みたいなのが→ボクの誕生日の裸エプロンの時は逃げられちゃったけどボクは諦めないぞ→絶対諦めないぞ→黒田坊に相談→黒田坊所有の資料を見ながら検討→バニーガールとかいいんじゃね?→定番の黒バニーガールを勧める黒田坊→白バニーガールの良さを主張して黒田坊を説得したボク→鴆君、ボクの素晴らしいバレンタインの為に素敵なお薬よろしく→今ココ」
「・・・・・・・・・なるほど、わからん」
「えっ、ボクの話わかりにくかった?白バニーコスのつららに、もらったチョコレートを口移しで半分こしたり、用意したチョコペンで真っ白なつららに『私を食べてくださいv』とか落書きしてからペロペロしてやりたい、とかそういう話なんだけど。鴆君はバニーガール嫌い?それとも、白バニーガールがダメなの?赤とかが好み?赤も悪くはないと思うけど、つららに着せるならやっぱり白だよ!ボク、これだけは譲れないからね」
「・・・・・・」


 お前がどうしてこうなっちまったのか、この道を踏み外している義兄弟の為に自分がしてやれることがあるのか、それがわからねぇんだよ、ていうかソレ仁義に外れてんじゃね?
 と、ツッコむ気力はもう鴆には無かった。
 そして、自分が、異様に根気があり打たれ強く・・・・つまり大変頑固でしつこいリクオの要求を突っぱねられる気も、しなかった。リクオの目は、鴆が『うん』と言ってくれるまで強請り続けるぞ、と無言で語っていたから。
 だから、鴆は、頭を抱えながら、小さく呟く。


「・・・・・わかった。薬は用意する。明日、渡す」
「おおっ、さすが鴆様!」
「ありがとう鴆君!!」



 喜ぶ色ボケ主従。
 彼らは気づかなかった。思い至らなかった。
 誰恥じる所の無い立派な任侠の男である鴆は、義兄弟にして主であるリクオに嘘を吐いたりはしないが、同時に、仁義に悖る行いもしないのだ、ということに。
 鴆が、何を考え、何を決めたか、ということに。



 これは、バレンタイン前日、2/13の話である。


【本編へ続く】
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