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あなたがわたしにくれたもの-2012/01/11 23:30

 ぬら孫 つらら誕生日小話連作。

 一昨日にケーキを食べたばかりなのでケーキは買わず、しかし、ワインと雪苺娘でお祝いのつもりで食べたら・・・・雪苺娘の滑らかな柔らかさになんだか感動。ああ、リクオ様はこんなのを味わっているのか、とつい思ってしまったことを懺悔いたします。
 
 2012/01/11 23:30。私は、自室でお布団を敷いていました。
 今日は、とても素敵な誕生日。
 朝は、何故かリクオ様が起こしてくださるし、お昼には・・・・その、学校なのに口吸いとかしてもらっちゃったりしましたし、清十字団の部室では珍しく邪魔が入らずに2人で過ごせましたし、いつもより遅く帰宅すると、私の誕生日の祝いだと言ってアイスケーキと飾りが用意されていて驚きましたし!
 奴良家の妖怪は数が多いし、昔の日本では誕生日をさほど重視していなかったこともあって、普通、誕生日を皆で祝ったりはしません。親しい者が個人的に祝ってくれたらいい方で、妖怪は何せ寿命が長いですから、当人が誕生日を忘れていた・そもそもいつが誕生日か考えたこともなかった、なんてことも多いです。
 だから、今夜の宴は異例のこと。これまで、奴良家で生誕の宴など催したのは、総大将のご一族だけ。
 なので、私は恐縮しそうになったのですが、『誕生日ぱぁてぃ』と題されていても、夜毎に催す普段の宴に飾りとアイスケーキを足したものだったので、ほとんどの者にとっては飲んで騒ぐ口実なのだと気づいてからは、気楽に過ごせました。 
 アイスケーキは美味しかったし、皆からおめでとうと言ってもらえたのは嬉しかったです。
 だから、お誕生日様特権として後片付けも免除されて、今夜はよく寝ろ早く寝ろと気遣ってもらったことだし、早めにお風呂に入って、寝る前にリクオ様に挨拶申し上げて、リクオ様のお声を耳に残したまま眠りたかったのですが・・・・
「リクオ様、どちらに行かれたのかしら?」
 お部屋にいらっしゃらなかったので会えなかったのが、少し残念でした。欲張りですが、寝る前にもう一度リクオ様に「おめでとう」と言ってもらえたら、とってもイイ夢が見られる気がしていたのですが。
 なんて思って溜息をついた途端、腕をぐいっと引っ張られて、敷いたばかりの転がされて、私はビックリしました。
「えっ!?」
「『リクオ様』はお前の部屋に居るぜ、つらら」
 明鏡止水を解いて現れたリクオ様に覆い被さられて、私は目を丸くするばかり。

「リクオ様、ど、どうしてこちらに?いつから?」
「オレはお前にプレゼント渡してないんだから、渡しに来るのを予測しろよ。お前が風呂入ってる時から、オレはここでスタンバッてたぞ」
「そっ、そうだったんですかっ!?すいません、お待たせしてしまいまして!」
「こら、頭上げろ。謝らんでいいから、今日が終わる前にオレのプレゼントをもらってくれ」
「はっ、はい!」

 そう言ってリクオ様が差し出してくださったのは、小さくてキラキラ光る白金色の・・・・・指輪っ!? 

「リ、リクオ様っ、あ、あのその、これは・・・・・私の指には小さすぎるような」

 指に巻きつくような形をしていて雪の結晶を象った所に小さな光る石(ダイヤかしら?まさかね。ガラスよね)が1つ付いている指輪は、大変可愛らしくて私の好みですし指が綺麗に見えそうないいデザインなのですが、どう見ても小さ過ぎました。お人形か子供用の指輪みたいです。
 サイズ間違えでしょうか?

「ピンキーリング、て言うらしいぞ。小指につける指輪だ」
「ああっ、なるほど!」
 
 リクオ様は、言いながら私の右の小指に指輪を嵌めてくださいました。他の指には小さ過ぎるサイズも、小指ならピッタリです。
 指輪は案の定、私の指を美しく見せてくれて、嬉しくなった私はぼーっと見惚れました。

「気に入ったか?」
「はいっ!・・・・・あ、でもっ、百鬼として主様にここまでしていただくわけには」
「男として、てめぇの女に渡してんだ。問題ねぇだろうが。他の指に嵌める指輪は、もうちょっと後でな」
「!!」

 愛しい殿方に、左手の中指をつんと引っ張ってこんなことを言われて、嬉しくならない女がどこにいましょう。
 ですから、唇を重ねられても、マフラーをはぎとって寝間着の帯を解かれても、私は無抵抗で、むしろリクオ様の首に手を回してしまっていました。
 なので、お互いの着物を肌蹴たのに下着は取らず、ぴったりと肌と肌を触れ合せているのに、いつまで待っても、悪戯な指先や熱い唇が翻弄するように触れて来ないことに驚きました。
 リクオ様・・・・?

「いっつも、オレの好きなように抱いちまってるから、今日は大人しくイイ子にして、くっついてるだけで我慢しとく」
「えっ、でも・・・・」

 確かに、リクオ様はいつもいつでも、私のことを好きなようになさいますが、困ることはあっても嫌だったことはありません。私は単純な女なので、リクオ様に求められているのだと思うとすぐに嬉しくなってしまうので(確実につけ上がってこれまで以上に好き勝手されそうなので、絶対に言いませんが)。
 だから、ビックリしました。
 だって、私は雪女です。冷たい肌の女です。
 抱くのならば殿方にとって楽しみようもあるでしょうけれど、精を吐き出さずくっついているだけでは、殿方にとっては寒いだけでしょう?

「・・・・・リクオ様、寒いですよ?」
「安心しろ。血が、特に、どことは言わねぇがある一ヶ所に集まってる血が熱ぃから、オレは寒くねぇよ」
「ですが、お風邪を・・・・・」
「今は妖怪だから平気だ。それより、惚れた女とくっついてんだ。オレは気持ちいいぞ。つらら、お前は?」

 引き締まった身体にぴったりとくっついて、温かくて大きな掌で宥めるように背中を撫でられて、私が気持ち良くないはずがありません。幸せでないはずが、ありません!

「そ、そんなの、言うまでも無く決まっています!」
「そっか。だったら、ピンキーリングのついでにオレももらっといてくれ。誕生日おめでとう、つらら!お前がこの世に生まれてきてくれて、本当に良かった」
 
 出入りの時には炯々と光る紅眼にこれでもかとばかりに優しい色になられて、腰に来る低い声で耳元で囁かれては、過ぎたプレゼントだとわかっていても、私が返品できるわけもありません。
 私に出来るのは、大きくたくましい背中に手を回して、縋りつくことだけ。

 


 あなたは、本当に困った方。
 こんなふうにされたら、私、誤解しちゃいますよ?来年も再来年も、50年後も100年後も、私をこうして愛してくださるのだと、未来永劫を夢見てしまいますよ?

 2012/01/12 23:30。
 あなたが私にくれたのは、小指に輝く約束と、甘い甘い、罪なほどに甘い夢。
 


【おしまい?】
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