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真実はいつも1つだっ!

 鋼の錬金術師。ロイアイ。

「リザっ!君、昨夜はよくも勝手に帰って・・・」
「神聖な職場でそのような呼び方はお止めください。貴方はそもそも存在自体がセクシュアルハラスメントに抵触しそうなギリギリの方ですから、特に注意なさるべきだと思います。話題自体も爽やかな朝に相応しくありませんね。昨夜連れ込んだ女に逃げられたのですか?あらあらそれはお気の毒に。でも、そんなこととこの目の前の書類には一切何の関係もありませんから、ちゃんと仕事してくださいね。ちゃんと」
「・・・・・君が勝手に帰ってしまった理由を説明して私を納得させてくれるまで、仕事などせん」
「理由は、帰りたかったからです。さ、仕事してください。座ってペンを握ってください」
「嫌だ。納得させてもらっていないから、嫌だ」
「・・・・今日はゴミの日なんです。私は出勤する際にゴミを捨ててまいりました。貴方の自宅から司令部に直接向かうと、我が家にゴミが放置されてしまうことになったんです。困ります。さ、納得していただけましたか?」
「できない」
「大佐」
「君が、い・つ・も、勝手に帰宅してしまう理由を説明して納得させていないから、嫌だ」
「私にも個人の生活というものがあるんです。大佐のように通いの家政婦を雇える身分ではないのですから。それに、犬を飼っていて、私を慕う愛犬を極力大切にしてやりたいのです。さあ、書類を捲くってください」
「ならば私の家に住めばいい。部屋は空いてるし、犬にとっても庭付きの私の家の方が良い環境だろう」
「心底嫌です。お断りします。さ、そんな世迷言はそろそろおしまいにして、こちらに承認印を。急ぎなんです」
「嫌だ。君が私を納得させてくれないから、嫌だ。急ぎだと?そんなもの待たせておけ」
「・・・大佐は仕事をなんだとお思いですか?」
「君は私のプロポーズをなんだと思ってるんだ?」
「時候の挨拶のようなものだと思っております。返答など最初から決定している、という点が」
「・・・・・・・・朝っぱらから容赦なくひどいな、君は。あーあー、ハートブレイクだ。男の純情ズタズタだ。ココロの傷がズキズキ疼いて仕事なんて無理だ」
「朝ご飯を食べたりなかったのですか?鉛弾、お腹いっぱい召し上がられますか?」
「理由を教えて私を納得させてくれない君が悪いんだ。君だってよーくわかってるだろう?」




 そこで、女は深く深くため息をついた。
 なんですかその子供のような言い様は?責任転嫁もそこまで来ると犯罪です地位のある人間なのですからキリキリ働いて義務を果たしてください部下に絡まないでくださいセクシュアルハラスメントで訴えたいという衝動にどこまで抗いきれるか自信がありません、という言葉を飲み込んでため息をついた。
 そして、ふてくされてる男に一歩近づく。鉛弾うんぬんがかなり本気であることを理解している男は少し顔を強張らせたが、後ずさったりはしなかった。女はその強張った頬に手を添えて、優しいキスをした。
 ふわりと、触れるだけのキス。

 
 ビックリした顔の男(こんな顔すると童顔がますます引き立つ)とは対照的に、女の顔には一抹の感情も窺えなかった。
「さ、納得しましたね?では、こちらに承認印を。そして、この草案を選考して優劣を決めてください。それから、予算申請の山を捌いてください。今日の会議は一時から、場所は第二会議室です。その資料はあちらに纏めておきましたので、会議が始まるまでに目を通しておいてください。それから・・・・なんですか?納得できませんでしたか?」
「いや、すごくよくわかった!」
「なら仕事してください。とっとと。ちゃんと。キリキリと」
 こうして、朝っぱらからぐずっていた男は、やっと、女が差し出す紙束を受け取った。






 さてさて、こちらをご覧の諸君には、彼女の『理由』がおわかりかな?
 彼女の理由、それはね・・・・・・・・  


【おしまい】
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