コンテントヘッダー

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
コンテントヘッダー

あいににている

 DEATH NOTEで、月ミサ。

 アナタはとても綺麗な指をしている。
 指は長く肌は滑らか。爪も潰れておらず、ピアニストのような指。
 その指で人々の運命を操り、死の旋律を奏でる。
 いいえ、間違えた。アナタはピアニストじゃなく、指揮者だ。
 死の旋律を束ねて、世界に『曲』を響かせる。
 新たなる神を称える、賛美歌を。




 露天商がラインストーンの指輪を売ってた。
 安っぽいけどちょっとかわいいデザインの土台の上で、マガイモノの光がキラキラ光ってる。
 ラインストーンは宝石じゃない。キラキラ光るように加工された、ただのガラス。希少価値も硬度も、本物とは比べ物にならない。
 別に欲しいわけじゃないけど、信号待ちの間、アナタの腕に掴まりながらじぃっと見てた。
 やがて信号が変わって、わたしたちは歩き出す。わたしは横断歩道の途中で一度だけ振り返った。遠ざかると、キラキラがよくわからなかった。残念。一つ、ため息を吐く。
 アナタはわたしの様子にやっと気づいて、「何か?」と不審そうにしたけど、「何も」と答えた。彼の死神はクククク嘲っていて、わたしの死神は見てるだけ。
 アナタはちょっとだけ気分を害したように眉を寄せたけど、わたしがじぃっと見てたら眉間の皺を緩めた。




 マガイモノの彼と彼女。
 アナタがくれるのは、嘘と演技。
 抱き寄せてくれたその腕は冷たくて、その瞳はもっと冷たかった。
 でも、わたしはその指が好き。
 アナタのような人間がそもそも他者を愛せるかどうかが疑問だけど、でも、わたしは諦めない。世界中でただ一人、アナタが殺せないわたしだから、アナタを散々かき回して振り回すわ。
 そうして生まれたモノが、アイに似ていたらいい。
 わたし、本物とマガイモノの区別なんてつかないもの。




 いつか、ラインストーンのペアリングを買って、アナタにつけてもらおう。
 壇上の指揮者の指には、マガイモノの光が輝く。
 そして、わたしは、新たなる神に捧げる歌を歌うの。
 指に、アナタと同じマガイモノの輝きを宿しながら。

 ねえ、マガイモノの光はきっと綺麗よ!


【おわり】
スポンサーサイト
コンテントヘッダー

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

greatberryking

Author:greatberryking
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。