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高砂や・拾

 高砂や、本文は書き終わったので、読み返してチェックしてから、順次UPしていきますね。
 しかし、まだ、原作のリクつら萌えポイントは全部語りつくしていないので、続きを書こうかな。今度は、首無と毛倡妓も交えて。




 夜闇に喧騒を撒く化猫横丁。特に、界隈を仕切る組長が経営する化猫屋は、毎夜毎夜の満員御礼。
 今宵、店一番の上席である奥座敷の客は、薬師一派の頭目たる鴆の旦那。相対するは、店長の良太猫。
 いなせだが気配りも出来る鴆と、陽気で目端が利く良太猫は、どちらも、話上手の聞き上手。
 しかし、先程から何やら空気がおかしくて・・・・
 


「まあなぁ、どう考えても貸元によく思われてねえ状態で始まるだろうから、相当がんばらねえといけねえよなぁ」
「えっ!?なんでそんなふうに決めつけるんですかい?うちの店の者とはうまくやれてましたぜ」
 顎に手をやった鴆がしみじみと呟くと、俯いていた良太猫は慌てて顔を上げた。鴆は、その肩をぽんぽんと叩く。
「おいおい、良太猫。お前さん、全然想像できてねえだろ?あのなぁ、三代目の嫁ってことは、四代目の母親ってことだ。妖怪の血を八分の一しか引いてねぇ子供の、な」
「あっ!」
 考えが及んでいなかった事実を指摘されて、良太猫の猫耳が、ぴんと立った。
 良太猫は商いのことなら頭が働くし、本来なら察しも良い方なのだが、今夜は鴆の話に振り回されてばかりだ。
「リクオだって、半分以上人間の血だ。それでも立派な三代目なんだから、リクオより更に人間の血が多い子供が四代目になれねえとは、オレは思わねぇよ。でも、口さがない奴、人の中身を知ろうともしないで外側だけでごちゃごちゃ言う奴は、どこにでもいるぜ。人の口に門は立てられぬもの、ましてや、壁に目がある塗り壁や耳ある障子の憑喪神がいる奴良屋敷じゃあなぁ。どうやったって、その娘の耳に入らねぇわけがねぇ」
「そうですねぇ・・・・それは言われるでしょうねぇ」
 すっかり鴆の話術に飲まれた良太猫は、素直にうんうんと頷いた。
 押して、退いて、あえて相手の言い分を認めて、けれどちくりと釘を刺して、相手の先手を打って会話の流れを誘導して、いまや、奥座敷の会話はすっかり鴆のペースである。
「気にすんなっつっても、難しかろうよ。でもまあ、誰でも、落ち込むことはあらぁ。心だって、風邪引くからな。そんな時、その娘は、誰に相談できるんだろうな?リクオは頼りになる奴だが、旦那だからかえって言えないってこともあらぁよ。親や友達には、妖怪任侠の嫁さんの立場を理解してもらえんのかねぇ?いや、そもそも、うちが妖怪任侠だってどんだけの相手に説明できんだろうな?」
 頭ごなしに否定するのではなく、その娘の気持ちを切なげに慮ってやるのが、ポイントだ。
 しかし、良太猫はまだ踏ん張る。何故こんなに頑張るのか当人にももうわからないのだが、当事者でない良太猫が頑張ってもそもそも意味がないのだが、なんだか意地になってしまっていた。
「ですがっ!本家の妖怪のみなさんは、気のイイ方々ばっかりですから、相談とかも・・・・!」
 が、しかし。
「ばぁーか!良太猫、お前、ホンっとにわかってねぇな」
「え?え?」
 呆れた、というふうにため息をつく鴆に、良太猫は目を丸くした。
「本家の連中はなぁ、おうよ、お前の言う通り、気のイイ奴ばっかりだ。けどなぁ、あいつらは、よう知らん人間の娘っ子が嫁に来る前から、雪女を見てんだぜ?リクオに惚れてた、いや、雪女は情が深いから心変わりはしてねぇだろうな、だから、嫁に選んでもらえずともまだリクオを慕ってる雪女を見てて、それで、何も思わずに若奥様に接するのは難しいんじゃねぇのかい?」
「・・・・・・・!」
 良太猫は、絶句した。
 目の前のことに熱くなり過ぎる悪癖で気づかなかったが、鴆の指摘は正しい。すごく正しい。
 本家の妖怪は、風雅と祭りを愛する豪気な初代と粋な上に男気ある二代目を慕う者ばかりだから、皆、気のイイ情のある妖怪である。つららは特に若い世代の妖怪で、容姿が愛らしい上に真面目な働き者であった為、多少のドジも愛嬌として、皆から妹のように可愛がられていた。リクオの側近連中からは、特に。
 だからこそ、情が深い者たちだからこそ、『外からやってきた奥方様』と『うちの雪女』とに、何も思わぬではいられないだろう。
「さぁ、今度こそ真剣に想像してみろ、良太猫。雪女は未来永劫と誓った。雪女は約束を破らねぇ妖だ。だから、リクオが嫁取りしても、奴良家にいるぞ。それだと、どんなふうになる?」





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