コンテントヘッダー

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コンテントヘッダー

Over The Rainbow

 ビィトで、ビィキス。2人の出会いの話。
 空は、暗色の油絵の具を塗りこめたように重く鈍い色の雲で覆われていた。空気も湿り気を帯びていて、雨の予感を囁いている。森の影は深く、緑の蔭りは濃く。
 今日は戦闘に向いていないな(雨で視界が遮られ足場が悪くなり身体が冷える)、と思うと、重かった気持ちが余計にどんよりしてきて。自然に零れそうになったため息を慌てて封じた。こんなことじゃダメだ。ぼくはバスターなんだから、もっとしっかりしなくちゃ。ほら、周りの大人たちは(賞金額に浮かれているのか)誰も沈んだりしてないよ。だから、ぼくも顔を上げなくちゃ。
 ぼくは、ゆるゆると頭を上げた。
 ここは、オズの街の門の外。今日は、この街の周辺で増え過ぎた甲虫系魔物を駆除するために大規模にバスターを集めた作戦の決行日。どうも最近、この付近の魔人の間で甲虫相撲がブームになったらしくって、人間にとって激しく迷惑なことに彼らは甲虫系の魔物を大量に購入して飼育していたらしい。その魔人たちは先日倒されたのだけれど、彼らの遺した甲虫系魔物はまだまだ残っていて、もう少し暑くなってきたらたくさん卵を産むからその前に徹底的に駆除しておきたいと、オズの街とその周辺の町の長が協力してお金を出し合ってこれだけの数のバスター(50人ぐらいいる?)を集めたんだ。というわけで、今回の作戦はバスターの質より量が優先されてるから、ぼくみたいな子供でも雇ってくれた。正直、ありがたい。
 ぼくはまだ子供だから信用を得られなくて、特定の依頼主と契約を結ぶことはできないし戦士団にも誘ってもらえない。信用されたいならレベルを上げるしかないけれど、体力にも体術にも自信のないぼくが一人で戦って相手にできる敵なんてたかが知れてるから、今回の作戦は本当にありがたかった(懐も寒かったしね)。だから、少しでも多くの敵を倒してレベルアップしたいと思う・・・・けど、無理かな。
 作戦は、主に3班に分かれて行う。才牙が得意な第1班が甲虫系の好む餌を撒きながら、甲虫たちの住処である森を突っ切って、罠を仕掛けておいた谷へ。第2班が天撃で甲虫を攻撃して倒しつつ、全体を谷へと誘導する。第3班は、第2班が去った後の森で卵や幼虫を始末する。
 主力戦力は第1・2班で、子供でひ弱そうなぼく(周りのバスターに不審そうな目で見られてるよ。まあ、いつものことなんだけどさ)が配属されたのは、当然第3班。レベルアップするほど敵を倒したりはしなさそうだけど、でも、後顧の憂いを立つために大切な仕事だと理解しているから、がんばるつもりだ。うん、がんばろう。
 気合を入れて1つ頷いて、そうしたら体格のいい大人たちの間に紛れてぼくと同じくらいの年恰好の男の子がいるのに気がついた。ばっちり目が合う。
 彼は、ぼくよりずっと活発そうで、でもぼくと同じ歳ぐらいに見えて。黒髪で日に焼けた色の肌で、背はぼくよりちょっと低いかもだけど、ぼくよりしっかりした体つきをしていた(自分が細いという自覚ぐらいはあるよ)。大地色の瞳は、意思の強そうなまっすぐな眼差しをぼくに注いでいて。
 ああ、子供はぼく1人じゃなかった。あの子だってきっとがんばってるんだ。
 そう思うとなんだか嬉しくなって、ずっと下がってた口角が上がるのがわかった。





 なーんか雨降りそうな天気だな。
 見上げた空は暗色の雲で覆われてて、正直戦闘に向かない天気に見えたが、これだけの数のバスターを集めた(50人ぐらいいるぜ)作戦を雨天順延するのは難しいだろうし、火薬を使った罠が不発になっても水門を開くという手があるからまあなんとかなるだろ(そのために谷で戦うわけだし)。虫系魔物は一般に火に弱いけど、甲殻が重過ぎて水に沈む甲虫系は川に落とすって手段も有効だしな。
 なら心配することもないか(やれることをやれるだけやって敵を倒して生き延びる、それ以外に何が必要だ?)と考えて、全体の責任者と班のリーダーが最終打ち合わせをしている間手持ち無沙汰なおれは、辺りをきょろきょろと見回していた。
 オズの街の門の外に集まってるのは、バスターが50人ほど。バスターがこんなに集まるのは初めて見たから、ちょっと壮観だ。やっぱりデカくてゴツい男が多くて、女もいたけどいかにもプロって感じの凄みのあるタイプばっかりで、皆、子供のおれが珍しそうだ。子供でもおれはプロだし戦う覚悟も術もあるつもりだけど、まあ、侮られるのは仕方ない。ちゃんと戦えるとこ見せたら認めてもらえるだろうしな。
 だからおれは、やれることをやって前に進むだけだ。いつだって。
戦闘前の高揚を受け流しながら辺りを見回してたら、珍しいものを見つけた。おれと同じくらいの歳のバスターだ。
 そいつは少し俯いてて、おれに気がついてないみたいだった。金髪で色白で華奢な体してて、男か女かわからない(たぶん女だと思うけど)。俯いていて、顔はよく見えなかった。
 へえ、おれと同じくらいの歳のバスターか。珍しいな。顔見てえなあ。顔上げねえかなあ。
 そう思って見つめてたら、その声が聞こえたみたいなタイミングでそいつが顔を上げた。おれは少し驚く。
 何つーの?ビックリするほどきれいな顔立ち、てああいうのを言うのか。
 そいつはやけにきれいな顔立ちをしていた。ゼノンはカッコ良かったしクルスは美形って言われてたしポアラも将来美人になるって言われてたけど、そいつはまた感じが違っていた。雰囲気かな?なんか、目が惹きつけられて周囲の景色の中でくっきりと浮き上がって見える(大人の中に子供1人だからか?)。
 目が離せないままじっと見てたら、そいつがおれに気づいた。目が合う。
 痛いほど空気が澄んでる冬の、曇りも澱みも一切無い空の色みたいな、青。色の名前なんて全然詳しくないから正確に色名なんて言えねえけど、とりあえずそんな感じのすごく綺麗な青色の瞳だ。
 綺麗な青色の持ち主は、おれに気がついて、暗いめだった表情を柔らかく綻ばせた。
 わ。花咲いたみてえ。
 実際には花なんてないけど、でも、花が咲いてる景色のぽわっと優しい感じとか無意識に目が行く感じとかが、似てた。
 あー。なんかこいつ面白えー。 
 急に嬉しくなって、顔が笑った。





 谷の方向で火薬の爆発音だろう轟音が聞こえてきて、もうしばらく経つ。谷に追い込んだ魔物を始末できた合図の狼煙も上がったし、作戦は成功と言っていいだろう。
 ぼくたち第3班を除いては。
 1番危険が少ない仕事だと思われていた後始末係の第3班は、予想外の危機に見舞われていた。甲虫相撲に熱中していた魔人たちは餌の研究もしていたようで、なんと、森には10数匹のジャガームがいた(大甲虫はジャガームを食べるんだ)。本来、ジャガームは森なんかよりももっと乾いた土地を好む魔物だけれど、生餌として森に放たれていたのだろう。
 天敵の大甲虫がいる時は隠れていただろうから、誰も森にジャガームがいるなんて予想はしていなかった。だから、甲虫が谷に消えた後にジャガームが現れた時、皆油断してたんだ。いや、もちろん皆プロのバスターだから、常に戦う覚悟も用意もあるし、小さめの甲虫が残ってるかもしれないと警戒はしてたんだけど、まさかジャガームが出るなんて思わなかったんだよ。
 第3班はあっという間に戦列が崩れた。本来なら谷の方向へ逃げていけば、第1・2班と合流してジャガームを倒せたのだろうけど、潜んでいたジャガームが班のリーダーを奇襲する形で登場したため、一気に浮き足立ってしまったんだ。もちろん応戦したけれど、隠れる場所の多過ぎる森はジャガームにとって有利な戦場で、空が暗くて視界が悪いことも相まって、ぼくらは分断されてしまった。他の班員が生きているか、ぼくにはもうわからない。ぼくもいつまで生きていられるか。念のためにと支給された甲虫用の餌を逃げながら撒いてきたので、第1・2班の誰かがそれに気づいてくれたらぼくが逃げた後を追いかけてきてくれるかもしれない(ジャガームはその餌を食べない)。
 怖いし、死にたくないよ。ぼくは岩の上で震えていた。
 ジャガームは目がよくない。獲物を音で感知している。だから、火の天撃で怯ませて距離が空いた隙に岩に駆け上って息を殺したぼくは、まだ見つかっていない。けれど、前方には6匹もジャガームが集まっていて、最初の一撃で奇襲ができるから2匹まではなんとか倒せるかもしれないが、通常の天撃では、1人で6匹を倒すのは無理だった。
ここは森の外れで、岩盤に挟まれて道状になっている場所の行き止まりだ。あの技を使えるかと思ってこの場所を選んだけれど、よく考えるとあの技は発動して圧縮するまでの間に時間が掛かるし、圧縮中に音が出る。空気との摩擦音みたいな音でさして大きな音じゃないけど、耳の良いジャガームは聞き漏らさないだろう。雨が降ってくれたら雨音に掻き消されて聞こえないかもしれないのに、空はこんなに暗くて空気は湿っているのに、まだ雨は降ってくれない。
 だから、雨が降るか誰かが来てくれるかしない限り、ぼくの命は風前の灯だ。ジャガームは食べやすいように餌を加工するくらいに食べることにはこだわりのある魔物なので、子供のぼくを『おいしそう』だと思ったらしく、なかなか諦めてくれそうにはなかった。見失ったぼくを探して、細い道の中で長い身体を揺らしてうろうろしている。この道の道幅はジャガームが2匹並んで戦えるほどではないので、誰かが道の出口に現れてジャガームの注意を惹きつけてぼくが天力を圧縮する間の時間稼ぎをしてくれたら、なんとかなりそうなんだけど。現実はそう都合よくいかない。それに、いざそうしてくれたとしても、ぼくのあの技だって圧縮の難易度が高くて成功率は半々ぐらいだしね(1人だと圧縮時間を捻出できないから実戦で使ったことないしね)。
 胸を塞がれたような気持ちで、それでも、生き残るための術を考えようと努力する。
 諦めるな。手はあるはずだ。ぼくはまだ生きていてかすり傷しか負っていないし、バスターだ。戦えるんだ。
 ぼくがここで死んでも誰も哀しまないし困らないだろうけど、ジャガームを倒して生き残るなら他のバスターの役に立ったことになって、ぼくの生には意味が生まれる。生き残ることは無意味じゃない。
 それに、ぼくはあの子に会いたい。だから生き残らなくちゃ。
 あの子というのは、さっきオズの街の門の外で見かけた子供のバスターだ。ぼくと目が合うと、彼は太陽みたいに笑った。本当に太陽みたいだったんだよ。急に雲が切れて陽光が差し込んできた瞬間みたいに、彼が笑うと、ぼくの目に映る世界がぱあっと明るくなった。あんなに重苦しかった気持ちがすっと楽になった。いつも不安で、荒れる海の上に浮かべた板切れに乗っかってるみたいにぐらぐら揺れてる心が、磐石の大地にたどり着いたみたいにすとんと落ち着いた。
 ぼくはビックリして、彼と話してみたくて堪らなくなった。でも彼は第1班で(すごいな。子供なのに)、その直後に班別に分かれて移動することになったから声を掛けられなくて、でも、この作戦が終わったら彼に話しかけてみようとぼくは決めていた。そんなふうにぼくが思うのは、とても珍しい。
 世の中にはいい感じの人ってイロイロいるけれど、ぼくは普段自分から係わっていったりはしない。ぼくは弱くて情けなくて自分に自信が持てないんだ。だから、近づいてダメなとこを曝け出して嫌われる危険を冒す気になれなくて(誰がぼくを好いてくれるだろう?こんな、自分自身でも好きになれないぼくを)、近づくことはできない。ぼくは臆病で勇気が足りないから。
 でも、あの子には近づいてみたいと思ったんだ。子供なのに第1班に入るような彼だから、ぼくみたいな情けないタイプは嫌いかもしれないけど、それでも。
 だから、生き残るためにがんばろう。
 唇を噛み締めて状況を打開する策を練るための素材(何かないか?利用できないか?)を探していると、前方から声が聞こえた。
「おーい、誰かいるかー?」
 その声と同時に前方に姿を現したのは、あの子だった。





 ガツッ!
 バーニングランスで関節を狙って殴打すると、ジャガームは一瞬動きが止まった。その瞬間に右側の足を2本斬る。このままいけるか!?だが、次の瞬間に毒を持った顎が挟み込みに来たので、後ろに飛びずさって避けた。
 足を斬ったことでジャガームのバランスは崩れて足止めは成功したが、あの顎は油断ができない。おれはランスで顎を弾き返していた。
このまま戦えば、この1匹は倒せるだろう。細い道状になってるとこにジャガームが一列で並んでる状態なんで1匹ずつ対処していけばいいから(ここにジャガームを誘い込んだのはあいつの策かな?だったら頭いい奴だな。ジャガームは回り込まれると厄介な魔物だからな)、次の1匹もなんとかなる。だけど、それ以上はおれの天力が持たなそうだった。なんせ、谷での戦闘の直後だからな。 
 谷での戦闘は、雨が降らなかったおかげで予定通り火薬の罠を使って、大成功に終わった。第1・2班のバスターは負傷者はあっても死者はなし。皆喜んでて、休憩しながら第3班が来るのを待ってた。
 おれは、第3班の手伝いをしにいくと言って谷を抜け出した。あいつに早く会いたかったんだ。
 あいつというのは、さっきオズの街の門の外で待ってる時に目が合ったおれと同じ歳くらいの子供のバスターのことだ。おれはあいつと話してみたかった(直後に移動が始まったから無理だったけどさ)。同じ歳くらいのバスターなんて珍しい(おれは初めて会った)というのもあるけど、それだけじゃなくて、あいつはなんかいい感じだった。華奢くて(女だよな?)きれいな顔してて全然バスターっぽくないのに(おれが言うのもなんだけどさ)、でもなんかいい感じで。気になる、という方が正しいかもな。ともかく、話しかけてみたい。
 おれがそういう風に思うのは、ちょっと珍しい。おれは、ゼノンたちから才牙をもらったあの一件以降、誰かを好きになって追っかけることはなかった。や、おっちゃんもおばちゃんもポアラも好きだし、旅の最中にもいい人はたくさんいて好きになったけどさ、そーいうんじゃなくて、おれの方から追っかけてついてくことはしなくなった、て意味で。好きだ、て気持ちはあるけど、ずっと一緒にいたい、はほとんど感じない。おれがもらった才牙に見合うだけ強くなれたらそこでまた、ずっと一緒にいたい、を感じるのかもしれない、とぼんやり思っていた。
 なのに、あいつには話しかけてみたくなったんだ。こりゃ珍しい。だったらさっさと実践してみようぜ!
 と思って第3班を探しに行ったおれが見つけたのは、第3班のリーダーの死骸だった。断ち切られた片脚と毒で変色したその顔色を見て、魔物の襲撃を受けたと悟る。他の班員はどこ行った!?あいつは無事か!?焦りを感じながらも第1・2班に急を告げるべく狼煙を上げると、おれは辺りを見回した。今すぐ助けに行きたいが、甲虫を誘導する戦いのせいで森は荒らされていて、班員が逃げた方向の手がかりが見つからない。くそっ、闇雲に走ってみるしかないかっ。
 そうやって走り出そうとしたおれは、ふと、地面に蛍光ピンクの固まりを見つけた。樹液を煮詰めた物に肉のエキスとか甲虫が好む匂いとかをブレンドしたコレは、元凶の甲虫相撲好きの魔人の城で発見された甲虫系が好む餌で、さっきおれたち第1班が撒き散らした物だ。だけど、その匂いを追ってきた甲虫魔物が食っちまったはずだから残っているはずはなかったのに、点々と落ちている(色が色だけに森の中で目立つんだ)。確か、この餌は念のためにと第1班以外のバスターにも配られてたはずだから、こうやって落ちているということは、第3班の誰かがコレを撒きながら逃げたということだろう。餌が手付かずで残ってるところを見ると、襲撃したのは甲虫系じゃない魔物で、なのに餌を撒きながら逃げてるのは他のバスターへのメッセージだ。こっちに逃げるから助けに来てくれ、という。
 おれは、メッセージを残したバスター(頭いい奴だな)がまだ生きててくれることを祈りつつ、蛍光ピンクの目印に従って駆け出した。
 で、細い道状の行き止まりになってる岩の上に乗っかってる金髪の子供の姿を見つけたわけだ。そう、メッセージを残して逃げてたのはあいつだったんだよ。
 あいつが無事だったことには安心したが、状況は厳しかった。ジャガームは何故かあいつに気づいてない様子だけど、行き止まりだからあいつはあれ以上逃げられない。だから戦うしかねえが、おれは谷で槍を折っちまってたから、武器は才牙のみ。そして、その才牙は残り時間がヤバい。前方のおれと後方のあいつで一列になってるジャガームを挟み込んで眼前の1匹ずつ倒していけば済むといういい配置なんだが、いかんせん力不足だった(谷での戦闘がなけりゃどうにかなったんだろうが、そんなこと言っても仕方がない)。
どうする!?ジャガームの注意はおれに向いてるから、おれが後ろに退けばジャガームもついてくるはず。そうやって誘導すれば、あいつをこの行き止まりから脱出させてやることはできる。だが、援軍が期待できない現状(狼煙を見つけた第1・2班が駆けつけてくるにはしばらく掛かるだろうし、ここは狼煙を上げた場所から結構離れてんだ)でそれをすれば、ジャガームに回り込まれておれがヤバい。さあどうする!?
1匹目を倒したおれは、内心焦りつつも、1匹目の死骸を踏みつけて2匹目に向かっていった。こうなったら、やれるとこまでやってやるぜ!
と、その時、岩の上に立ったあいつが何かしている姿が目に映る。そして、声。
「君、伏せてっ!」
 華奢な体から出た高い声なのに、声には逆らえない響きがあった。おれは考えるより早く身を伏せる。
 カッ!!!
 あいつの手から矢印に似た形の蒼い閃光が走り、その光に貫かれたジャガームたちは即座に沈黙した。





 現れたのは、あの子だった。ぼくが会いたいと思っていたあの子だ。
 その姿を目にした瞬間、ぼくは震えが治まって、自分がやるべきことを悟った。水の天力を集め、圧縮し始める。ジャガームたちは前方で戦っているあの子に注目していて、圧縮音は気づかれなかった。ぼくは、ともすれば制御を外れて散りそうになる天力を押さえ込んで、必要なだけの圧を掛ける。
 できるはずだ。やれるはずだ。
ぼくの残したメッセージに気づいて助けに来てくれた人がいる。その人は、会いたかったあの子だ。そしてあの子は今、ジャガームと戦っている。なら、ぼくができないはずはないだろうっ!
1匹目を倒したあの子(すごい。あの武器は才牙なんだ。あの歳で才牙が使えるなんて。谷での戦闘の疲れもあるだろうに動きは軽くて鋭いし。すごい)が2匹目に向かっていこうとした時、圧縮が完了した。
「君、伏せてっ!」
 叫びながら、5匹のジャガームを貫けるラインを見つけ、そのラインに沿って天撃を放つ。ぼくの声で存在に気がついたジャガームがこちらを振り向いたがもう遅い。
 喰らえっ!天青の氷結波っっ!!!
 ぼくの手から放たれた蒼い閃光は5匹のジャガームを貫き、瞬時にして凍りつかせた。そして、砕け散る。その様子を確認してから、ぼくは岩の上から飛び降りてあの子に駆け寄る。怪我はしてない!?大丈夫!?
 身を伏せて顔だけ上げてた彼に近づいたら、ぴょんと跳ね起きた彼に抱きつかれてぼくは反対にしりもちをついた。
「すげえっ!お前すげえっ!!今の何だ!?天撃だよなっ!あんなの初めて見たっ!何て技だっ!?」
 興奮してる彼はぼくの肩を掴んで(握力強いね)がくがく揺さぶるものだから、ぼくが返答できたのは、彼が揺さぶるのを止めてからだった。あー、頭がくらくらする。
「悪ぃ、思いっきり揺さぶった。大丈夫か?」
 なんで彼がぼくの心配をしてるんだろ。逆じゃないの?と思いつつ、ぼくは先程の質問に答える。
「う、うん。平気。さっきの技は、天青の氷結波。水の天力を圧縮して放つ、水系の上位天撃だよ。正直自信はなかったんだけど、成功してよかった」 
 思い出すと身震いしそうだ。そう、ぼくは実戦であの技を使うのは初めてだったし、練習でも成功率は半々だったんだよ。うまくいってくれて、本当に良かった。この子が助けに来てくれたことといい、今日のぼくは奇跡的に幸運だな(ジャガームに急襲された件は置いておいて)。
 でも、変な話だけど、さっきこの子の姿を見た瞬間、ぼくは力が湧いてきて絶対にやれる!という確信を感じたんだ。根拠がどこにあるのかは謎なんだけど、世界が明るくなって(いや、空は暗くて今にも雨が降りそうなんだけどさ。そういうのじゃなくて、ぼくの主観で)、全てがよく見えてよくわかった。こういうことはよくある。
 音は感知してるんだけど、気持ちが静かに澄んでいって、ぼくは、沈黙した『世界』と対峙する。そんな感覚を覚える瞬間は、常にぼくの内に存在しているはずの迷いも躊躇いも遠くて、ぼくはよく見えよくわかり世界に対する恐れを忘れた。そう、天撃を使っている間、ぼくは世界と対峙しているんだ。
 でも、さっきのはまたちょっと違っていた。その感覚に陥っている最中は、敵も味方も己以外の全てが『世界』として1つの事象だと認識するはずなのに、さっきは、ぼくと『世界』と彼が居た。今日初めて出会ったしまだ言葉を交わしてもいなかったのに不思議だけど、もう1人の自分みたいに彼の動きが読め意図が理解できた。だからぼくは、いつもよりずっと心強かったんだ。距離は離れていたけれど、背中を預けてる安心感のようなものを感じていた。
 すごく不思議だ。でも、良い方の不思議だ。
 そう思って彼を見ていると、自然と笑顔が浮かんできた。彼もニカッと笑う。やっぱり、太陽みたいな笑顔で。
「おれはビィト。お前は?」
「ぼくはキッス」
 こうして、ぼくたちはお互いを知ったんだ。





 しとしとと糸のような雨が降っている。息を吸うたびに滑り込んできて肺を濡らすような気がする雨だ。
 けれど、その雨が濡らすのは髪の先だとか腕だとかつま先だとかそんな場所だけで、身体の大部分はすっぽりとかぶっている布のおかげで濡れていない。胸と腹は温かく、振動は心地良くて、瞼が開ける直前に、こんなに気持ちいい目覚めはいつ以来だろうと、ぼんやり思った(旅に出てからはいつも、屋根の下だろうが外だろうがぜんまいが切れた人形みたいにパタリと倒れて寝ていたから、沼の中で目覚めることだってあった)。
 目を開けると、金色が映った。蜂蜜みたいな濃い色じゃなくて、もっと淡い、真冬の日差しを紡いだらこんな色になりそうな、そんな優しい金色。
 柔らかく細い毛質の金色が、鼻をくすぐる。
「っくしゅ!」
「ビィト!目が覚めたの!?」
 途端に聞こえた声で、おれは状況を理解する。この声はキッスだ。この髪はキッスの髪。おれはキッスの背に負ぶわれている。
「あー、キッスか。おはよ」
 キッスというのは、さっき出会ったばっかりのおれと同じ歳のバスターだ。きれいな顔立ちで華奢いから女だと思ったのに、実は男だと知って驚いた(おれがあんまり驚いたもんだからキッスがちょっといじけたりした)。でも、そんないかにも線が細い見かけで実際に腕力もないらしいけど、こいつはすごい奴なんだ。さっき、ジャガームを5匹纏めて一撃必殺で倒した技は、そりゃあすごかった。天撃はイロイロ見てきたけど、あんなすごい天撃を使うバスターを、おれはゼノンたち以外には知らなかった。だから驚いて、すっげえ興奮した。
 で、すっかり嬉しくなって話し込んでる間に、とうとう雨が降ってきたんだよな。そこまでは覚えてる。すごい勢いで雨が降ってきたから、慌てて木の虚に2人でもぐりこんで・・・・・・・そっからどうしたっけ?
なんでキッスの背中にいるのかわからなくてキッスに尋ねようとしたら、途端にキッスの膝が崩れた。
えっ?
おれは被せてもらってたキッスのバスターズジャケットを脱いで、慌てて背から降りる。
 キッスは、泥まみれの道に膝をついていた。服が汚れることも気にできないぐらい疲れているみたいで、顔色が悪い。
「キッス、大丈夫かっ!?」
「ビィト、それぼくの台詞。君こそ大丈夫なの?雨宿りして話してる最中に急に眠り込んじゃって、バスターの眠りかな?と思ったから待ってみたけど全然起きてくれなくて、ぼくは心配で心配で。でも雨はすごいしまだ魔物が残ってる危険があるから動けなくて。けど、やっとさっき雨がマシになったから、他のバスターと合流しようと思って君を背負って歩き出したんだけど・・・・・・・」
 キッスの言葉で、おれはやっと状況を理解した。なるほど、どうやらおれは寝る日だったみたいだ(あー、また寝る日数え忘れた)。
 顔を覗き込んだら、キッスは涙目になっていた。綺麗な青色から、今にも雫が零れそうだ。おれは少し慌てた。
「悪ぃ!おれ、3日起きてて1日寝る、て体質なんだ。言ってなくて悪かったな。ビックリしただろ?」
 おれは、怒られることを覚悟して謝った。ポアラならここでビンタ、ライオならここで拳骨、ゼノンなら問答無用でぶっとばされて(ゼノンは厳しいとこ厳しいかんな)、クルスならビンタとお説教だ(アルサイドとブルーザムならゼノンとこに引っ張っていかれる)。キッスはどうなんだろ?
「体質なの?打ち所が悪かったとか病気とかじゃなくて?・・・・・なら、良かったぁ」
 キッスは、ビンタも拳骨もかまさずに、それどころかふわっと花のように笑った。予想外の反応で、おれはビックリする。
「お、怒んねえのか?」
「え、ぼく怒らなくちゃいけないの?う~ん、冷静に考えてみればもしかしたら怒るポイントなのかもしれないけど、ほっとした気持ちが大きくてそんな気にはなれないよ。あ、でも、そういう体質なんだったら君はもっと気をつけた方がいいと思うよ。昨日は戦闘が終わってからだったからよかったけど、戦闘中に眠っちゃったら恐ろしいことになってたよ?」
 そう言ってきたキッスの顔は、どう見ても怒ってるふうではなかった。本当におれのことを心配してくれてて、だから大丈夫だってわかってすごく嬉しいと思ってる、のが鈍いおれ(とポアラが言ってたからそうなんだろう)でもよくわかった。
 なんか、胸がぎゅっと熱くなった。ゼノンの姿を見ると駆け寄りたくなってた時に似た衝動がこみ上げてきて、おれはその衝動のまま手を伸ばして、膝をついてるキッスの髪を乱暴にかき混ぜた。雨に濡れてる金髪はしっとりしてた。
「わっ、な、何!?」
「ありがとな!お前っていい奴だな!」
 でかい声でそう言うと、キッスは顔を赤くしてはにかむように微笑んで、その顔を見たらまた衝動がこみ上げてきたから、おれはキッスの髪がくしゃくしゃになるまでかき混ぜちまった(疲れてるキッスは逃げられなくてされるがままだった)。
 わかった。こいつ、すっげえかわいい奴なんだ(だからあんなにいい感じだと思ったんだ。きっと)!





 丸4日降り続いて、ようやく雨は止んだ。窓の外の雲が切れて陽光が零れると、宿屋の1階に集っていた人々の顔が明るくなった。皆、仕事が終わったのに雨に閉じ込められて腐ってたから、雨が止んでくれて嬉しいんだろう。
 そうやって明るい顔になった人々の中で、ぼくだけが浮かない顔をしていた。
 ・・・・・・・ぼくは雨に止んで欲しくなかったんだ。
 あの後、ほっとしたぼくは気持ちの張りが切れて急にくたくたになってしまって、結局ビィトに負ぶってもらうことになった(情けない。ぼくがビィトを背負ってふらふらになったのにビィトはぼくを背負っても全然平気そうだったのも、また情けない)。それでも雨が小降りになってる間になんとか街まで帰れたぼくたち(ちなみに、ぼくの髪はビィトがかき回したせいでそりゃあすごくクシャクシャになってた。なんでそんなことしたんだろ?意地悪じゃないのは感じ取れたけどさ)は、バスターたちに大歓迎を受けた。ビィトが狼煙を上げて第1・2班のバスターたちを呼んでくれたおかげで、第3班のリーダー以外の班員は死ぬ前に助けてもらえたんだけど、皆、子供のぼくたちがいないから心配してくれてたらしい。いや、もう死んだものと思って諦めてた、という方が正確かな。だから、誰もが、ぼくたちが帰ってきたことに驚いて喜んでくれた。そして、鑑定小屋で、ビィトが多くの魔物を倒したこと、狼煙を上げて事態を皆に知らせたこと、ぼくを助けに来てくれたこと、ぼくが上位天撃を使ったことがわかると、強面のおじさんや怖そうなお姐さんまでもが破顔して背中をバンバン叩いてくれた(ぼくはよろめいた。ビィトは平気そうだったけど)。その後宴会が始まって、作戦決行前は子供のぼくに対して不信感を顕にしていた人々までよくしてくれて、ぼくは嬉しかった(疲れてたからすぐ寝ちゃったけど)。
 だから、ここはとても居心地が良かったんだ。こんなに『受け入れられている』という実感を感じたのは、バスターになって初めて、ううん、もしかしたら生まれて初めてかもしれない。初めて知ったよ。こんなに安心するんだね。息がしやすくて世界が明るいんだね。だから、雨に閉じ込められてここを去らずにすむのが嬉しかったんだけど・・・・・・雨は止んでしまった。雲はどんどん千切れて空は青い。青い空が別れを囁くから、ぼくは見たくなくて俯いた。
 でも、そんなことしても無駄で、出立の時刻は刻一刻と迫っている。ビィトとのお別れの時が。
 オズの街に帰ってきてからも、ぼくらはずっと一緒に行動していた(ぼくが寝てる間はビィトは外で修行してたらしいけど)。ビィトといると何でもないはずのことでも皆楽しくて、時間は矢のように過ぎ去った。
 最初危惧していたことだけれど、ビィトはぼくを嫌わなかった。それは、自惚れじゃなくて確かだと思う(ビィトは、好き嫌いの情の表現が結構あからさまだ)。だから、再会できたら、また話しかけても嫌がられないだろう。また一緒に、ご飯を食べたりお風呂に入ったり話をしたりしてくれると思う。それはわかってる。
 けど、けどね、ぼくはビィトと離れたくないんだ。彼と一緒に行きたいんだ。
 誰かに対してこんな風に強く思うのは初めてのことで、ぼくは自分の気持ちの対処法に困っていた。
 勇気を出して一言「一緒に行かせて」と言ってみればいいのかもしれないけれど、そこで断られたら上手にお別れを言える自信がなくて(泣きそうな気がする。ぼく涙腺緩いんだ)、そんなぼくはうっとおしがられて再会の希望すら持てなくなるかもしれないから、口にする勇気が出てこない。ホント、ぼくって臆病者だな。
 わかってるんだ。ぼくは(まだ成長途中であることを差し引いても)体力が足りないし武器も扱えない。臆病者だし男のくせに泣き虫で情けない。誰だって、こんなぼくを仲間にするのは嫌だろう。足手まといだろう。わかってるんだ。だからこれまで誰にも「一緒に行かせて」なんて言わなかった(断られるだけだから)。
 でも・・・・・・・ビィトだけはこんなに諦めがたい。
 どうしよう。言おうか。断られても泣かずに、笑って「じゃあまたね」と手を振って別れられたら、再会までに腕を磨いてビィトの役に立てるバスターになって、いつか再会できた日にもう一度同じ事を言えそうな気がする。そうしたら、その時こそ受け入れてもらえるかもしれない。
 じゃあ、言おう。言って、踏ん切りをつけて(でもきっとビィトの姿が見えなくなったら泣き出しちゃうけど)、再会を祈って前に進むんだ。それに、もしかしたら万が一ってこともあるかも・・・・・・
「キッス、何してんだ?」
 ぼくがそう思った瞬間、ひょいと顔を覗き込まれてビックリした。
「ビ、ビィトっ!?」
 顔を覗き込んできたのはビィトだった。大地色の瞳がぼくを見ている。心の準備がまだできてないぼく(決意して、悩んで、決意して、というプロセスを後2回ぐらい繰り返さないとぼくの心の準備は完了しないんだ)は、すごく慌てた。
「どした、驚いて?まあいいや。ほら、お前の荷物。せっかく雨も止んだし出発するからな」
 大らかで物事に拘らない性質のビィト(出会って4日しか経ってないけどこの表現はたぶん間違っていない)は、ぼくの不審な様子もさらっと受け流して部屋に置いていたぼくの荷物を渡し、宿屋の受付で勘定を払うとさっさと外に出て行った。ぼくは慌ててその背中についていく(ぼくはもう勘定を済ませていた)。
「あ、あ、あ、あのね、ビ、ビィト・・・・・・・・」
「ん?」
 青い空を背景にして、ビィトが振り返った。
 ああ。
 なんて青空の似合う人だろう。所々跳ねてる黒髪も、日に焼けた肌も、大地色の瞳も、全てがとても似合っていた。光に縁取られて、光を浴びて、磐石の大地をしっかりと踏みしめて。
 雨上がりの空には、いつの間にか虹が掛かっていた。夢の国に続く七色の橋だと言われる虹は、鮮やかで美しい。そして彼は、希望の匂いのする虹の掛かった青空が、とても似合っていた。
 そんな彼が眩しくて、ぼくの決意はホロホロと崩れる。ダメだ。ぼくなんか釣り合わない。絶対断られる。断られたら、ぼくはきっと泣く。ダメだ。
 それでもせめて思い出が欲しくて、握手してもらおうと思っておずおずと右手を差し出した。その手を見て、ビィトが少し眉を寄せる。握手、嫌なのかな(嫌われないと思ったのはぼくの自惚れだったのかな)?
 一呼吸ぐらいの間(ぼくはもっと長く感じたけど)ぼくの手を見てたビィトは、やがて、得心した顔で左手を伸ばしてきてぼくの右手を掴んだ。
 え!?
「じゃあ行くか。なあキッス、どこ行きてえ?おれ、特に当てはないからお前に希望あるなら合わせるぞ」
 ビィトは繋いだ手を引っ張って門の方向へ歩き出す。ぼくはつんのめりそうになりながら足を動かす。理解が追いつかない。
 ねえ、これって・・・・これってもしかして!?
「ビ、ビィト、ぼく一緒に行ってもいいの!?」
 震える声で問うた。『YES』と答えてくれと祈りながら。
「『いいの』つーか、おれは一緒に行くつもりで・・・・あ、そーいえば言ってなかったな!ま、いっか。今言ったしな」
「なにそれ・・・・」
 ビィトはあまりにもあっけらかんと言った。ぼくは、驚けばいいのか呆れればいいのかちょっと迷う。
 だって、ぼくはすごく悩んで、でも君と別れたくなくて、けど勇気が出なくて逡巡してたのに、君はなんでそんなにあっさり言えるの?なんでそんなにぼくと違うの?
 ぼくの頭の中はゴチャゴチャになって、目の前の現実が信じがたくて、パチパチと瞬きを繰り返した。夢かな、これ?夢なら覚めないで欲しいんだけど。
「何だよ?ヤなのか?」
 ビィトの声は当たり前のことを当たり前に言った、という口調で、繋がれた手は力強く(ビィトって握力強いよね)温かかった。指先とかすぐ冷たくなっちゃうぼくの手にその温かさが伝わってじんわりと温む。
 ああ、夢じゃないんだ。お日様みたいに笑う青空の似合うこの人は、ぼくと一緒にいてくれるんだ。ぼくを受け入れて、必要としてくれるんだ・・・・・・・・・・
「まさか!あのね、ぼくもね、君と一緒に行きたいよ。とっても、とってもね」
 言葉と同時に感極まって、涙がポロリと零れた。でもそれは、さっき予想してたみたいな辛い涙じゃなくて、とてもとても甘い涙で。ぼくはポロポロ涙を零しながら、なのに顔がどんどん笑ってくる。
 常に雲が蓋してたはずのぼくの心に日が差した。眩しい太陽が世界を照らして、温かくて嬉しくて。それどころか今、ぼくの空には七色の素晴らしい虹が掛かっているに違いない。
 この雨上がりの空浮かぶ虹によく似た、素敵な虹が。
「キッス、どうした!?腹でも痛えのかっ!?」
 涙を見てビックリしたビィトがそんなことを言ってくるのがおかしくて、ぼくは声をあげて笑った。





 この手を繋いでさあ行こう、虹の彼方へ!
 君と一緒ならぼくは何だってできるし、どこへだって行けるよ。きっと、きっとね。



【おしまい】
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