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けれども私が私であってあなたがあなたであるかぎりあれは

 ネウロ。ネウ弥子。
 今になって思い出すと、全てが白昼夢だったような気さえする。そんなわけないんだけどさ、それくらいに現実味が無いから。まあもっとも、アイツに関する事柄はどれもこれも常識の枠からほど遠いんだけど、でもあの時のアレはひどかったな。うん。
 あの時、私が助かったのは確かに一種の奇跡だと思う。信心深いタイプの人間だったら神様にお礼を言うべきシーンだった。全てはタイミングと運と偶然で、それでも結局私はあのXの凶刃を逃れたのだから、これってすごい。アイツの日々の暴虐に耐えてた私に神様がご褒美をくれたのかな・・・・・てまあ、平凡な女子高生がXと係わることになった原因がそもそもアイツなんだけど。
 けどまあ、私は自分の命が助かったことにものすごくビックリしたし(本当に「死んだ!」と思ったから)、アイツもビックリしてた。珍しく本気で。だから、私を抱きしめる腕にいつもと違う熱が篭っていたのは、まあ納得できるんだ。アイツは傍若無人だけど、それでも好みとかお気に入りとかがあるのは明白で、私はお気に入りランキング1位だと知ってたからね(そうじゃなきゃアイツがあんなに構うわけないし)。解せないのは、今でも信じられないのは、あの時耳元で囁かれた言葉。オリジナリティに溢れた言語センスの持ち主であるアイツにしては珍しく凡庸な、あの台詞。
「 している」



 

 映画でドラマで小説で使い古されている、ああなんて似つかわしくない白昼夢のような現実味の薄いけれど真実の言葉であることか!





 気絶しそうに驚いて、泣きそうに嬉しくて、けれど心底、そんな言葉欲しくなかった。いずれ訪れる別離に対して私が固めてた覚悟を全て崩壊させる恐ろしい言葉なんて全くもってノーサンキュー。
 だから私は聞こえなかったふりして、そしたらアイツも言わなかったふりして、こうして私たちの安逸な嘘は守られていって・・・・・・・・・・・・・・・・どうかこの先も誰もこの嘘を暴いたりしませんように!





【おしまい】
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