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さてそのほかは、みな狂気の沙汰

 戯言。ぼく友。
 言葉にはならない。
 天然引きこもりのせいでマメやタコの1つもない足は、常識外れの髪色と相まってますます人形チックで、ぼくはうっかり呼吸だとか脈だとかを確認したくなるがそんなことしたら負けみたいな気がしてそれもせずに、ただ眺めている。やけに静かに眠るよなあ、お前。昔はもっと行儀悪い寝相じゃなかったっけ?なんて揺さぶって起こして問うてみたい気もするが、やはりこれもしない、しないって決めたから。いつもはそこかしらでブンブン唸ってる電気仕掛けの悪魔たち(悪魔だろ?世界を席巻できるんだから)も今宵は静かで、その厳粛な沈黙が耳に痛いけれど耳を塞いだりもしない。ぼくが愚かにも目を閉じて耳を塞いでいる間に残酷な世界はどんどん姦計を積み重ねて大切に握り締めたつもりでいたモノを、そんなのつもりでしかなかったよ、と後に呟く破目に陥るような展開にばかり導くからもう眠ることすら怖い。目覚めた後で泣くのはゴメンだ。だからぼくは眠らずに行こう。本当はお前を抱きしめて眠って、それを永久に続けてもいいとは思うのだけれど(本当に。心底)、そうして実に恐ろしいお前はソレこそを望んでいる気がしてならないのだけれど、でもぼくは行く。
 行くんだ。
 だからぼくは、卑怯者で臆病者で怠惰で見苦しいことこの上ない戯言使いは、何一つ言葉にできないまま青色を一房手にとって。キスの意味は知ってて、なのに、尊敬も友情も厚情も愛情も憧憬も懇願も欲望も伝えられないまま。手の甲でも額の上でも頬でも唇でも閉じた瞼の上でも掌でも腕でも首でもない場所に、青色に唇を落とす。
 
 さてそのほかは、みな狂気の沙汰。

 正気の境界線を越えようとも弱いままだろうとも言葉にできないまま眠るお前を背にしてでも。
 ぼくは。
 行くよ(謝ったらきっとお前は赦してしまうから、ぼくは決して謝りはしないままで)。
「じゃ、帰って来たら結婚してくれよ」


【おしまい】


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