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例えばこんな

 過去にUPしたのを上に上げときます。
 銀魂。銀神。
「ねえ銀ちゃん、坂田神楽ってどーヨ?」





  神楽ちゃんがそう言った日のことを、僕は忘れない(忘れられないよ)。

 その日は、細かいことは忘れたけど夢見は大層良かったっぽいのに、朝から結野アナがダークネス血液型占いで「彼女いない歴年の数で駄メガネでアイドルの親衛隊長でA型のあなた!本日のあなたの運勢は、なんていうかもう暗黒というかブラックホールというか、思いもよらなかったことが思いもよらない展開を迎えて思いもよらない結末になるというか、まあとにかくスゴイことになります。ウルトラスペシャル凶です。逃れる術はありませんので、覚悟した方がいいかと思います」なんてツッコミどころ満載なことを言ってて、実際その通りになったという思いもよらない日だった。

 最初は占いなんか気にしてられるかと思っていたんだけど、雨戸を開けると庭は烏に埋め尽くされていたし、1歩家を出た瞬間に101匹の黒猫の大群が前を横切っていくし(おかげで遅刻した)、通りすがりに不気味な双子の少女が「アノ人、あんな・・・・・」「もう手遅れ・・・」とか不吉なこと囁いて指差していくし、不気味な爺さんが「手遅れじゃ・・・憐れな」とか不吉なこと囁いて指差していくし、不気味な婆さんが「まさか、このような凶運の持ち主が・・・」とか不吉なこと囁いて・・・・もーいいよ、とにかくそんな感じで職場に辿りつくまでにもうそもそもアレだった。それでも僕がめげずに(大幅に遅刻しながらも)万事屋に到着すると、銀さんと神楽ちゃんはソファに座ってテレビを見てた。テレビは花野アナの結婚報道とかしてて、神楽ちゃんは銀さんの膝の上に乗ってた。見慣れてるから何も感じなくなってきてたけど、この図ってかなりロリコンチックでヤバげだななんて思うくらいには、2人は仲睦まじく見えた。それぐらい、力を抜いて銀さんの肩に頭を乗せている神楽ちゃんも、神楽ちゃんの頭を撫でている銀さんも、お互いの体温と存在に安心しきって幸せそうで。それは2人の年の差のせいで親子っぽくも兄弟っぽくも見えたけど、実際にはもうちょっと違う感じの何かだった。胸に渦巻いて溢れそうだった不吉な予感なんて、眺めてるだけでバカバカしくさせてしまうほどの、何か。

 その何かの名前を僕はおそらく知っていて。

「ねえ銀ちゃん、坂田神楽ってどーヨ?」

 だから、神楽ちゃんが漏らしたこの言葉に対する銀さんの答えもわかりきってるはずで。

「あァ?神楽、お前それは・・・・」

 けど、その答えを聞くことはできなかった。

 答えを遮ったのは、突然空の彼方から万事屋に突っ込んできた暴走宇宙船で、その宇宙船に乗ってた奴らが、いきなり神楽ちゃんを攫っていった。ツッコむ暇もない早業で去る宇宙船を追いかけて、僕と銀さんは、その日偶然姉上のお友達と同伴出勤しようとしてた坂本さんにチケットを手配してもらって宇宙に追いかけていったら、添乗員が何故かMっ娘メガネくの一だったり真撰組が慰安旅行に来てたりして、メチャクチャな騒ぎになる。その騒動のうちに神楽ちゃんのお父さんである毛根の女神と離婚したさすらいのエイリアンバスターが帝国軍を率いて現れ、亡くなった神楽ちゃんのお母さんが実は同盟軍の姫君だったと明らかになって、金ピカのロボットとかジャスタウェイにちょっと似てるフォルムのロボットとか小さいのに激強いフォースの達人とかもイロイロ出てきて、事は生還戦争に発展しそうになったり。いや、ホント、どこからツッコめばいいのかわからなくなりそうなぐらいに大変だったよ。それでも結局その騒ぎはなんとか無事に終って、同盟軍とお父さんは和解したらしくて(そもそもの物事の発端は遺伝と毛根についての話から始まった喧嘩だったらしい。なんて迷惑なハゲだ)、そのうちに神楽ちゃんは一緒にエイリアンバスターの修行に行くことになってしまった。何だ、ソレ?全部がたった1日の間に起こった物事だったから僕はまだ頭ついていけてなかったけど、いいの銀さん!?とか必死でツッコんだ。けど前の時と同じで銀さんはやっぱり親子家族ネタに弱くて、神楽ちゃんは宇宙に旅立ってしまって。

 そうして、僕と銀さんだけが半壊した万事屋(壊れたの何度目だっけ?)に戻ってきて、何年かが過ぎた。






 夢見なんて覚えていないし、ダークネス星座占いはあの日以来見ないことにしているし、烏も黒猫も不吉な双子も爺さんも婆さんも出てこなかった。今朝はそんな感じで平凡に始まる。思いもつかない結末を迎えた日から様々なことが変わって、姉上がバイトを辞めて婿を取ったり、連日婿vs小舅のバトルを展開してみたり、お登勢さがキャサリンに店を譲ったり、沖田さんが結核を患って新薬であっさり治ってみたり、お通ちゃんが映画監督になったりとか、もう色んなことがあった。僕らは、エイリアン関連のニュースが流れると無言で凝視するようになったし。そうやって多くが変わって、けれど変わらないものもたくさんあって、そもそも人間はなかなか中身変われないし。

 要するに、何が言いたいかというと、この変わりやすい世の中で、いくらか変わりながらも、それでもやっぱり変わらずに僕たちは待っていたってこと。

 誰をって、神楽ちゃんを。 

 だから、今朝、唐突に何の脈絡もなく玄関から神楽ちゃんが「ただいまアルよ。修行終了して帰ってきてやったネ。感謝するヨロシ」なんていいながら入ってきた時、そりゃもう驚いたけど僕はこの結末を知ってた気がしてならなかった。

 神楽ちゃんは元々可愛らしい顔立ちをしていたけど、この何年かで成長した分可愛らしさには美しさも加算されてた。背は伸びてて随分スタイルもよくなってて(まるであのイボみたいに)、でも傘とかはそのままで。その瞳に浮かぶ一途な思慕もそもままで。彼女は僕らの姿を見るやいなや感情が激した様子でぱっと表情を変えて口を開こうとしたけれど、すっと前に出て神楽ちゃんを腕の中に収めた銀さん(早業ですね普段かったるそうな天パのくせに!)が、先に言った。



「おかえり神楽。なあお前、坂田神楽になるってのはどーよ?」






 途端に神楽ちゃんは大声で泣き出してしまって、僕もなんか目から汗が滝のように流れ、定春は遠吠えを始め、「お前らうるせー!てか神楽、絞めんな!ちょ、堕ちるっ!マジ、マジギブ・・・!」なんて言いながらも腕の中の神楽ちゃんを手放さない銀さんの目からも零れる水滴。そのうち、あんまりうるさいから怒鳴り込んできたキャサリンとお登勢さんが神楽ちゃんを見て驚愕して叫び、通りすがりのマダオとか真撰組局員とかエリザベスとか駆けつけてきて、万事屋は大騒ぎになって、涙とか鼻水とかでいい歳してみっともない顔になってる僕は、今朝のダークネス血液型占いは絶対にウルトラスペシャル吉に違いないと確信して。

 ほらみろハッピーエンドだ僕は知ってたぞ!と叫びたいほどに思って・・・・・・・・・・・











 目が覚めた。

 瞼を開けると、見慣れた天井にお通ちゃんの特大ポスター(非売品)。愛するお通ちゃんの輝かしい笑顔を見つめているうちに、夢の名残はさらさらと輪郭を崩して感触だけが胸に残った。何か、イイ夢を見たような気がするな。とても、イイ夢を。

 ほかほかと温かい気分になりつつ、「おはようお通ちゃんvv」と恒例の挨拶をしてから、寝巻きを着替えて台所へ行く。今朝の朝ごはん何にしよう?炊飯器のタイマーに炊き上がりを告げられながら、僕はテレビのスイッチを入れる。姉上の帰宅時間寸前に放送されるダークネス血液型占いを見るために。そうしたら、結野アナが、「彼女いない歴年の数で駄メガネでアイドルの親衛隊長でA型のあなた!本日のあなたの運勢は、なんていうかもう暗黒というかブラックホールというか、思いもよらなかったことが思いもよらない展開を迎えて思いもよらない結末になるというか、まあとにかくスゴイことになります。ウルトラスペシャル凶です。逃れる術はありませんので、覚悟した方がいいかと思います」なんてツッコミどころ満載なことを言い出して。













世の中世知辛いって知ってるけど、例えばこんなネバーエンドレスハッピーエンドもありじゃない?ねえ?



【おしまい】
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