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お前がボクにくれたもの ⑦ 2012/9/24 8:10

 ぬらりひょんの孫 リクつらss。
 
 お誕生日連作は、これにて終了です。
 タイトルが変化していますが続き物なので、①~⑦の順番で読んでください。
 
 浮世絵中学の有名人『良い奴 奴良リクオ』は、週に何度も日直を引きうけているから、いつも雑用に大忙しだ。
 花瓶の水を替えたり、日誌を書いたり、プリントやノートを集めたり、配ったり。
 リクオは、中学に入った最初はパシリだと思われていたが、中2の秋にもなると、皆、この少年が苛められているわけでも気が弱くて断りきれないわけでもないことを、理解していた。
 リクオは、基本的に、誰が頼んでも差別せず快く引き受けて真面目に働いてくれるが、家の都合で早く帰らねばならない日などは、やんわりした言い方ながらもはっきりと断る。それは、相手が誰であっても、運動部の強面の部長やヤバい噂がある上級生でも、圧力的な教師でも、同じだった。リクオは、誰を相手にしても怯むということがない。
 その様を見て、皆は、リクオは『良い奴』であって『弱い奴』ではないのだな、と気づき、異様な働き者度合いは、ボランティアに燃えるタイプと同系統なのだろう、と解釈するようになった。
 そんなリクオには、いつも、手伝ってくれる少女がいる。
 一目で心奪われる男子が続出しているほど可愛いのにいろいろと謎が多い、『謎の美少女 及川氷麗』だ。
 2人は、いつも大変仲睦まじく、手分けしてテキパキと働いている。
 リクオは、爽やか寄りの可愛い系の容姿で成績も運動神経もかなりイイが、女子に対して丁寧ではあってもガっついた所は無いので、一見すると草食系男子に見えるし、女子生徒にはそう思われている(もっとも、女子中学生よりもずっと人生の経験値が高い女性教師は、女性を不快にさせない距離感をあまりに心得ているので、すごく女慣れしていて、ガっついていないのは女の理想が高くて大抵の女子は対象外だからではないか、と推測しているのだが)。
 だが、氷麗に対してだけは、距離感が0だった。
 他の女子より近いとかそんなレベルでは無い。0だ。
 リクオは、女子の髪に紙クズなどが付いていたら、女性の髪を無断で触るべからずという暗黙のルールをよくわきまえているので指摘だけに留めるはずなのに、氷麗の髪だと平気で触る。それどころか、腕を掴む。手を繋ぐ。頬っぺたを摘む。頭を撫でる。
 いつでも隣に居て、パーソナルスペース何ソレ美味しいのレベルで、身体のどこかが触れているのが基本だ。話す時も顔が近いし、内緒話をすることもある。
 リクオばかりを働かせて罪悪感を感じた女生徒が手伝いを申し出ても、己でこなせない量は引き受けていないから、とやんわり拒むのだが、氷麗には仕事を割り振っている。
 この年頃の男子にしては珍しい程、変な気負いや見栄などで乱暴な言葉を使ったり悪ぶったりしないのに、氷麗に対しては、言葉遣いや態度に遠慮が無い。
 身体的な意味でも、心理的な意味でも、距離感が0だった。
 その上、登下校は常に一緒で、昼休みは2人で屋上に行って氷麗手作りの弁当を食べていると噂なので、氷麗に惚れてしまった男子生徒以外の周囲は、2人がつきあっているのだろうと思ってはいたのだが………今朝のリクオは、やり過ぎではないだろうか?





 月曜日の朝8:10、駅から浮世絵中学への道は、登校する生徒で賑っている。 
 だが、今朝は、少し様子が変だった。大抵の生徒が、一度はある人物を見つめて驚いた顔をするのだ。
 皆の注目を集めているのは、校内の有名人、奴良リクオ。
 皆から紳士的だと思われていたリクオは、今、左腕で氷麗の肩を抱きながら歩いている。氷麗より背は高くなったとはいえ、まだそこまで身長差は大きくないので、朝の通学路にあるまじき程に2人の顔は近い。
 リクオは、優しい顔立ちを更に甘くして、氷麗の髪に唇が触れそうなぐらい顔を近づけ、氷麗は、リクオの左肩に頭をもたれさせるようにしている。
 氷麗は、眠くて仕方が無いらしい。瞼もほとんど開かない状態でうにゃうにゃ呟いていて、足取りが大変危うい。だから、リクオが支えないと歩けないのだろうな、とはわかるのだが、リクオのオーラがあまりにピンクなので、下心の介在を疑わざるを得なかった。
「氷麗、眠いなら無理して学校来なくてもいいんだよ?」
「大…丈夫…です。リクオ様と…一緒が」
 眠り込む寸前の氷麗の声は小さく、その氷麗の耳にだけ届くように囁くリクオの声も小さかったから、周囲からは会話の内容は窺い知れない。 
「うん。ボクもお前と一緒に居たいけど、ぶっちゃけ数学と古典で小テストが無かったら休んでたと思うけど、お前が無理することないんだよ?」
「無理…してませ…」
「そう?もう痛くない?大丈夫?」
 言いながら、リクオが視線を氷麗の下腹部に落とすと、氷麗は、途端に眠気が吹っ飛んだ様子で、雪白の頬を薄紅に染めた。
「………リクオ様のえっち!」
「ははっ!」





「……なぁ鳥居、アレってさぁ」
「うん、巻。アレだよねー……」
「言っても無駄な気がすごくするから言わないけど、昨日みたいなのよりはマシかもしれないけど、でももうちょっとさぁ……」
「そうだね。仲良きことは美しき哉とは言うけど、でも限度ってモノがねぇ……」
  




 イロイロあったけど、14歳の誕生日プレゼントに『おとなのゆきみだいふく』をもらえたボクは、朝からすごく幸せだよ!
 ああ、甘くて甘くて甘くて甘くて甘くて甘くて、美味しかったなぁ!


≪おしまい≫ 
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